音楽趣味者のための iPhone 4S

ロンドン旅行の最後の始末、残債のあるiPhone紛失事件の顛末です。

もう一台ある携帯にiPhoneの番号から転送してこの1ヶ月しのいでいたのですが、残債も残ってるし契約を切るわけにもいかないし*1、何よりも出先でWi-Fi使えないと困る。日常的にはなんとか我慢しても数ヶ月に一度くらいはどうしても出先からアクセスしないと困る事態があるわけで、その度にネットカフェを探したり時間に制約を受けて不便な思いをするのは目に見えている。プラス様々な利便を考えると結局もう一台買おうという結論になりました。幸い自分のパターンに当て嵌まるキャンペーンが丁度あって、今機種変更をすると紛失残債の約半分が相殺されることも分かりました。というかこのキャンペーンの存在を知って機種変する決心が付きました。


というわけで私にとって3台目のiPhoneとなる4S。iPhoneとしては毎年新モデルが発売されているので5代目。これまで裸だったのでおっかなびっくり使っていたのですが、本日表裏両面のフィルムとケースを装着し、これでガシガシ使うモードに入りました。

使い出して一番驚いたのは、内蔵スピーカーが良くなったことです。音楽プレイヤーとしてスピーカーで使うと考えると、正直先代までは音が出てればOKという音質だったのですが、この4Sのスピーカーは普通に聴けます*2

バスルーム、洗面所、家事をしながらなど、本気聴きではないけどなんとなく音楽が欲しい、しかもイヤフォンは向いてないというシーンは多いのですが、全てに対して環境を整備しているとお金もかかるし家の中もすっきりしません。音源をどうアップデイトするかという問題もあります。持ち運び出来るプレイヤーから小マシな音が出たら全部解決です。音量も上記のシーン向けなら充分で、4Sからはアクティブスピーカー*3は不要になったと思います。しかも、音源の入手や保守もこれ以上は考えにくいほどカンタンなのです。オーディオ的には、本気システムの他にiPhone1台持ってればOKという時代が来てしまいました。デジタルガジェット視点のレビューでは殆ど触れられていませんが、超重要な変化です。

というかですね、こんな事態は全然予想していなかった。こんな小さなブツで、ソース管理から再生までこなしてしまうなんて。携帯プレーヤーは所詮はイヤホンまで、と思ってた。けど、出来てみたら、めちゃくちゃ便利だ。商品の進歩が消費者の期待を先回ってしまった。これは、廉価版のオーディオ関連商品を作っている業界にとっては、大変な時代になりました。安価なスピーカーとかプレーヤーとか、全部これで置換可能ですから。

正直4からの変化は全く期待していなかったのですが、4S買って良かった。今度、内蔵マイクの性能も確かめてみます。


個人的に期待大なのが、やっぱり旅先での一台体制ですね。オペラに行く前にその演目の音楽を聴きながら身支度するのがすっかり習慣になっているのですが、ホテルのバスルーム兼洗面所に持ち込むにはiPhoneはぴったりです。これまで音質が悪くて困っていたのですが、さすがに外部スピーカーを持って出かける気にはなれず*4。これで満足なビフォー・ライブ・タイムが過ごせそうです。なお、バスルームに持ち込むときにはジップロック(チェック付きポリ袋)を忘れずに。バスルームだけでなく室内用にもよいので、これでPCへの未練がまたひとつ消えました。

さて(PCレスの)一台体制と言っても、今回の旅行でその一台を紛失するとどれだけ不便か身にしみて分かったので、今後の旅行ではスーツケースの片隅に先代のiPhoneを忍ばせて置くのを忘れないようにします。Wi-Fi端末とアラーム時計があるだけで全然違うもんね。本体は小さいし付属品は共通なので、もう1台予備として持参しても全然負担にならないのがいいところです。


その他の機能ですが、通信速度はあまり差を感じません。元々不満ないし、実際スペック殆ど変わってないし。カメラはすごく良くなったと思います。先代まではトイカメラとしての効果を狙って使うならともかく、普通の写真は撮れない感じで、いつも身に付けている分メモ替わりに撮るって感覚でしたが、今回から相当良くなってます。ちょい前の単品デジカメのローエンドモデルの性能は余裕でありそうです。私はBluetoothを使っている時間が長いので、Bluetooth 4.0+HSの節エネ性能に期待したいところですが、この規格の対応製品を揃えるまで評価はお預けです。バッテリーは待受時間とWi-Fi通信時間が減って通話時間が増えたそうですが、私の場合Bluetoothに喰われる割合が圧倒的に多く、待受や通話で不満を感じたことがないので、Bluetoothの節エネが一番重要です。

細かいOSの変更があって概ね改善したと思います。唯一大きな不満が、標準アプリのカレンダーにあるリマインダー(通知)機能に「イベントの当日」という選択肢が無くなってしまったこと。夜0時にお知らせしてくれるので明日の予定を確認するのに丁度良く*5、私は多用していたのですが、使うユーザが少なかったのでしょうか。予定の2時間前では間に合わず、24時間前では中途半端(仕事中とか移動中とか)というユーザはきっと多いと思うのですが。アップデートで復活することを望みます。新しいアプリでリマインダーというのもありますが、カレンダーとセットになっている方が直感的に使いやすく、イマイチ使い方を思いつきません。

あと音楽フォーマットがasfに対応してくれるとネット配信ファイルを変換しなくて済むので有難いのだけど、これは会社が会社だけに無理か。


最後に余談だけど、iPhoneのケース市場すごいね。これまでこだわりがないので正規ショップで契約ついでに買うか、帰り道に電気店寄って店頭で一番地味なケースを選んでいたのですが*6、今回は代替回線があって使用開始が数日遅れても問題なかったので、ネットショッピングでじっくり選んでみました。

選んだのはSGP社のフレームタイプのLinearシリーズ。先代はよくある薄い背面回り込みケースで、サイドと背面はカバー出来るものの前面が剥き出しなので本体の前面角部が変形したり切り欠けたりしていたので、この部分もカバー出来るフレームタイプを選択しました。よくあるシリコンっぽい一体カバーは最初から考慮外。あれは私の美意識的に許せん。

http://img15.shop-pro.jp/PA01086/009/etc/iphone4_linear_color_red1.jpg

フレームタイプの中でも、オリジナルデザインの延長っぽいフレームがメタリックで背面が透明というパターンを選びたかったが、透明プラ板だと傷が目立つというレビューを読んで、背面が赤でフレームが黒というパターンを選びました。本当はイエローがいいと思ったんだけど、赤のセール品があったので。ちなみにこれ、メーカーサイトの写真のような暗い赤ではなく、同シリーズのイエローやピンクと同じ調子の明るい色です。正面から見ると明るい赤で、角度を付けて見ると写真のような暗い赤になる。

これ、届いてみたら予想外にいいです。前面から見たとき黒のフレームが本体の液晶表面と一体化してシルバーの部分が見えないので、元々こういう機種だったみたいに見えます。いかにもカバー付けましたでなく、デザイン上の一体感があるのが最低条件なので。悪い点は背面の材質的に指紋が目立ちやすいことかな。あと添付の液晶保護フィルムが、虹色ムラが目立つタイプだった。勿体ないからちょっとだけ使ってアンチグレアタイプに切り替えよう。

*1:切ると残債が一度に請求される。

*2:あんましクリアでないクラシック音源が対象の場合。ジャンルによっては厳しいかもしらん。

*3:電源の要るスピーカー。音を増幅する能力が電源不要のパッシブスピーカーと比べて高い。

*4:旅行荷物にスピーカーは、いくらなんでもあんまりだと思う。私はオーオタではない。オーオタはライブではなく自宅での録音鑑賞を好むので、そもそも鑑賞旅行に行かない(という説もある)。

*5:ついでに深夜2〜3時から始まるDRの放送のタイマーセットにも丁度良く

*6:先代はシルバーのアルミ風。薄いしサイドの質感が背面にも回りこんでるみたいで気に入っていた。