シモン・ボッカネグラ@いずみホール

これは、私は合わなかったなあ。客席は非常にウケていたので、きっと求めるものが違うだけで、方向性の異なる人にとっては良い公演だったのでしょう。歌手陣が、悪くは無いのだけど、一定以上に掴みのある人(←私にとって)がいなくて、どうにもドラマに入るには至らなかった。そんなかでは、尾崎さんが一番テイストに近く、出てくると清涼感があった*1。オケは良かったと思う。前から2列目という座席のせいもあり、はじまってしばらくは自分が奏者の一人になったような音響に新鮮な感覚だったけど、そういうのはすぐ慣れちゃうもんで、やっぱ歌手次第かなと。

シモンははじめて通して観たけど、こりゃお蔵入りも分かるような、という感想。プロローグが分かりにくい。その後も誰にどうフォーカスしたらいいのか、いわゆる人気作品に比べるとはっきりしない点があると思った。

いずみホール・オペラ2013 〜ヴェルディ生誕200年〜
シモン・ボッカネグラ
(原語上演/字幕スーパー付)
●日時  2013年6月22日(土)
●出演者 河原忠之(プロデュース・指揮)
シモン・ボッカネグラ:堀内康雄
アメーリア・グリマルディ:尾崎比佐子
ヤコポ・フィエスコ:花月 真
ガブリエーレ・アドルノ:松本薫
パオロ・アルビアーニ:青山 貴
ピエトロ:萩原寛
ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団
ザ・カレッジ・オペラハウス合唱団

*1:このオペラの紅一点だからというわけではなく、求めるものに近いから。