黄昏の続きを観たまとめ。

ヘップナーのジークフリートは2幕から何故か陽気になった。ヘルデン・リリック派としては気になる小鳥の歌も丁寧だった。ただブリュンヒルデを目覚めさせる回想のところから Heilige Braut! までが迫力不足。演技が大根なのもあるかな。まあ比較対象が悪いというのも。

ペトレンコのにこにこハーゲンは、最初に期待したほど面白いことをしてくれなかったな。これだとハーゲンぽくないって言われて終わりでは。

ダライマンはメゾっぽい深みの入った声は好みなんだが、全体に大人し過ぎる気がする。

あ、もちろんみなさん一定の水準以上の話ですよ。もちろん。

たまに訳が「そんなこと言ってたっけ?」って思うことを言う。こうやって日本語字幕で見るとジークフリート結構世間ずれしたこと言ってんな。アナセン見てると全く子供のままなんだが。まあ演出によって訳も変えるからな。

人物をどう動かすかという方面での演出は、まあこの間のみたいにはチグハグではないんだが、コペハンのあのリアリズムに慣れてるとかなり間延びして見える。「これはオペラだから仕方無い」みたいな。人物が長いこと立ち尽くしてて、頑張ってる人は表情だけ頑張ってるみたいな。まさにオペラっぽい演出で書いたことそのまんまだ。

カーテンコールで最初に出てきた黒いシャツ&パンツ姿の細い兄ちゃんは誰だ?あんな人いたっけ?まさかあれが演出家なのか?若いな。40そこそこに見えた*1

*1:40の男に「兄ちゃん」はないだろう。starboardの分類によると細っこいと何歳になっても「兄ちゃん」に分類されてしまうらしい。ちなみに発音は「あんちゃん」でよろしく。