京響の入門企画「珠玉の名曲〜オペラの世界」

定期の会員になっても未だに通っている入門企画。チケットは前売りで完売していた模様で、800円でこの内容なら超お得だもんね。そういうわけで売れ行きが良くあまり座席が選べる状況でなかったので、普段だったら絶対選ばない前から4列目。去年この会場の後方に陣取って音が来過ぎて心地良い範囲を超えていたので、前方だったらどうかなと思っていて、そしたら来過ぎる問題は無かった。私のこれまでの印象だと天井に近付くとああいう現象が起こると思っていたので*1、つまり天井からの間接音が(たぶん直接音と一緒に)来過ぎると思っているのだけど、この印象の通りだった。響きを楽しむとはいかないのは仕方ない。あと前過ぎて後方の管部隊やパーカッションが見えない。

演奏の方は安心して楽しめたと思う。今日はポジションのせいもあって弦を堪能する会。ときどきはっとする感覚があったんだけど、終わったらあっという間にどこがどうなんだったか忘れちゃった。安藤さんは地元の京都市立芸大の出身で今ウィーンに留学中なのかな、ジャンニ・スキッキの時点では堅い感じがあったんだけど、1曲毎に調子が出てきて、オランピアのアリアではかなり炸裂していた。素でオランピアが出来そうなルックスもだし、声域やこの曲が要求するテクニックなども非常に合っているのだと思う。こなれ度が違う感じ。夜の女王のアリアの高音の直後の音なども比較的ギャップがなく出ていた*2

みんなのコンサート 2012 「珠玉の名曲〜オペラの世界」
2012年7月8日(日)
京都市北文化会館
園田 隆一郎(指揮)
安藤 るり(ソプラノ)
ロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」から「私のお父さん」
J. シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」序曲
モーツァルト:歌劇「魔笛」から、「復讐の心は地獄のように胸に燃え」
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ビゼー:歌劇「カルメン」から、「前奏曲」「衛兵の交代」「第3幕への間奏曲」
オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」から、
「森の小鳥はあこがれを歌う」
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲(アンコール)

*1:正直デッドだデッドだと言われている京都コンサートホールでも3階のBCブロックの最後列だと来過ぎる気がする。また、3階は1列天井に近付くごとにはっきり音圧が上る感覚がある。デカい音を浴びたい人は騙されたと思って3階BCの最後列に座ってみればいいと思う。

*2:大抵のオーディエンスは高音が出れば満足するが、私は直後の音との接続が気になって仕方ない小姑チェック根性の持ち主なのである。