オペラシンガー、餅を搗く

東京では15年振り級の大雪だそうですが、皆様いかがお過ごしですか。

さて今日も固有名詞ナシで。先週末の連休にお客様に会って、東京案内&いろいろ見学してきました。最終日に大雪に遭って足止めを食らい、一日延泊した挙句に大回りルートで帰らなきゃならないというトラブルもありましたが、お客様は馴染んだ雪のために逆に元気になった挙句に、雪の街を歩きたがるという暴挙に出て、地下鉄&地下道を使いたい軟弱者のわたくしめを困らせました(ひょええ〜。風邪引かすなって言われてるのに・・・)。

途中一日だけ取れたオフ日には千駄木から谷中界隈を歩き、彼が昔第九を歌ったことがあるホールの裏手にある公園にもう一度行きたいと言うので千駄木から上野の公園まで歩こうと計画していたところ、なぜかだんだん坂を昇った辺りから「今日は富士山が見れるよ」と地元の人に唆され、当初のルートからどんどん外れて行き、寺に入れば妙な傘を被った藤に気をとられ、園丁のおっちゃんがやって来て嬉しそうに説明をはじめるわ、「こんなに興味を持ってくれた人は始めてだ」ということで大層感謝され、ついには丘の上の公園みたいなところに到達し、そしたら何故か餅つきをやっていて、ガタイのいい彼は早速目をつけられ(?)、私ですら子供の頃にしか体験したことのない、杵を臼を使った餅つきをすることになり、「あのガイジンさん腰が入ってる」「何者だ何者だ」ということになり、終了後は搗き立ての餅を様々な料理法で振舞ってもらうという思わぬ日本体験が出来ました。

てなことをしてるうちに何故か当初計画と反対の西日暮里に出てしまった我々ですが、そこから電車で上野へ出て、アメ横を通過がてら様々な生魚を鑑賞し、ランチは色々な種類を楽しめる盛り合わせの海鮮丼などを薦めてみたのだが、何故か「tuna は知ってるが、fatty tuna は知らない」と言い出して中トロ丼などという通なものを注文する彼であった。うむ。

ランチ後は上野公園の池をうろついてから東京文化会館の裏側に出て、いつの間にか出来ていた裏手のオープンカフェでお茶して、そこから温泉に向かうつもりでしたが、さる事情でそれは先送りして、その代わりにゆりかもめを全線乗って、さっきとは正反対の東京の顔を見て新宿に戻り、その辺のビル内でディナーして東京見物の一日は終わりました。


今回分かったこと

  • 生魚がとても好き。日本料理屋で寿司や刺身を食べたがるだけでなく、イタリア料理屋でもカルパッチョを頼むくらい生魚好き。そういえば自宅でスモーブロー・ランチを作ってくれたときも生系 or マリネ系シーフードが多かったっけ。
  • 生魚の味が分かる(!!!!!)← 本当に分かってる。このレベルでは分かってない日本人はゴマンといるだろうってくらい分かってる。大体の味付けは分かっても素材の良し悪しまでは分かんないだろうから雰囲気重視のレストランがいいだろうと思っていた私は大いに認識を改めました。
  • 夫妻ともに箸をとても上手に使える。特に奥さんの方は見た目もパーフェクトな箸遣いである。
  • どこでも「はいアーンして」をやる。なんでもシェアする。見てる分には面白い。
  • 「城に濠」の様式を発見。何故ビルの隣に池があるのかと言われ、あれは昔の城みたいなもんだから濠を作りたくなるのだろうと適当に説明していたら、その後の街歩きで、本当に城っぽい位置付けの建築物の傍には水路が作られ、そうでない建築物(例:寺とか神社とか、木造一般家屋とか)にはない*1ことを発見。私の方が日本発見してしまいました。


見学の方もちょっとだけ書いときましょう。なんだか学芸会でよく見る下から人の足が見える馬の被りもの風の動きをする何かが出てきたと思ったら*2、それがパカッと割れて、美女の膝にスリスリしてる熊のぬいぐるみ状の物体が出てきたときには死ぬほど笑った。衣装とかなくて素でやってるからめちゃ可笑しい。もう駄目。音立てちゃ駄目だからかみ殺しつつ腹の皮がよじれる〜と思いながら笑った。目に焼きついて忘れられそうにありません。

こんなところで。

*1:丸い池はあリ得ても、濠っぽいアレンジはない。

*2:これは本番までに機構が入ってスムーズに動くようになるのでしょう。