おまけ編のおまけ編1/Thank you, ドウイタシマシテ

実はおまけ編の裏テーマは、来日公演に向けてパーペファンを煽ってみようでした。えへ。今日はレポに書ききれなかった雑多な印象やフランクフルトの旅日記あれこれを書き出してみようと思います。


話題の「Thank you, ドウイタシマシテ」ですが、これ、彼の中ではワンセットだと思います。この言葉が出たときの流れからして。だって「このリサイタルのために日本から来ました(ブックレットを差し出す)」→「Thank you, ドウイタシマシテ」→サインって順番でしたから。そして私はフランクフルトの劇場の廊下に「世界各国の挨拶」という題目でこれ書いて貼ってあるんじゃないかと思ってたりします。その話をすればとっても長くなるのですが。

実はフランクにはリサイタルの前の日に到着してたんですが、行きのフライトでロストバゲージしてたんですよ。不幸中の幸いで荷物は次の日に届いたんですが、受け取るまで気が気で無くて。フライト用の小汚い格好してたし長距離フライトでベトついてたし。ところが不運はそれでは終わらず、やっとトランクを受け取って慌ててオペラハウスのバックオフィスにチケットを受け取りに行って、ほっとして、あまりにもほっとして気が抜け過ぎてしまって、チケットを無くしてしまってたんですよ!(泣笑)

それに気がついたのが宿に戻って今からリサイタルに向けて支度しようというタイミング。順調に支度してもギリギリな時間。一瞬目の前が真っ暗になり(だって日本の感覚じゃチケット無くしたら終わりですもん)、悩んで、こんだけのことを瞬時に考えました。

  • 時間も無いし支度してから直接会場に行って交渉しようか。
  • しかしその頃にはオフィスは閉まってるかもしれない。というかチケット受け取ったときにそう説明された。開演時間にはこの扉は閉まってるからあっちから入って、と。
  • とりあえず電話してみようか。
  • でも電話は前回で懲りたし、すぐに話が通じなかったら時間勿体無いし、結局オフィスが開いてる間に受け取りに来いということになりそうな気がする。そうなったら時間の無駄過ぎる。
  • 今ならチケットを渡してくれた担当者がいるだろうから顔を見たら分かる筈!

決断まで0.5秒。そういうわけで直接行ってみようとタクシーを掴まえて、バックオフィスに乗り付けました。すごい勢いで飛び込んで「私のこと覚えてる?チケット無くしちゃったの!」と訴えたら、「もちろん覚えてるよ」と、あっという間に再発行してくれました。ドイツ大好き。日本じゃ絶対対応してくれないと思うもん、こういうとき。

そこでオフィスのおにーさんが言った台詞が「Thank you, ドウイタシマシテ」だったのでした。でもこのときは急いでたのでよく考えず「ありがとありがと!日本語うまいね」とかなんとか言って、速攻でオフィスを出たのでした。

とりあえず心の底からほっとして、今日はジェットコースターみたいな一日だと思いながら速攻で支度して、会場の前でタクシー降りたら開演時間の5分前切ってたという。これがリサイタルのプログラムを入手出来なかった理由です。

長くなったので、おまけ編のおまけ編を連載にします。何やってんだ我ながら。