スカラ座ドン・カルロ初日レポート/全体編

行って参りました。レポ行きます。テレビで放映されたばかりなので*1、演出面は省略して書きます。公演概要は最後にあります。

全体

まず音響ですが*2、全く悪くありませんでした。この日の席は1階の3列目一桁台で、あんなに1階席には座らない宣言をしてたのにまたやってしまったわけですが*3、私も当日までそれが心配で心配で、また管の音が気になって気になって折角の舞台が楽しめなかったらどうしようと思っていたのですが、杞憂でした。いやーよかった。

そしてガッティの指揮ですが、たぶん是々非々出てるかと思うのですが*4、私に関しては良い方向に作用したようです。最初からノれました。実演で1幕の最初からいきなり入り込めたのは初めてのことじゃないかと思います*5。今回は最初の一音の瞬間にすっと入り込めました。最初の管の音が、ん?という感じで違和感があったのですが、音が続くうちにそれが良い方のインパクトに変わって引き込まれたことを覚えてます。

このドン・カルロについては、テンポが意味不明だとか、弦と管のバランスが悪いとか、前評判で散々聞いていたので、特に私が大の苦手としている管の目立つ状態を覚悟していたのですが、それも無かったです。休憩のときに確認したら私の座っていたところは管の真ん前だったんですけどね。これまでの経験から1階席しかも前方列でオケに近いと駄目なんじゃないかと推測していたのですが、この推測が崩れた瞬間でした。今後の席の指針をどうしようという嬉しい悩みが。一方で、同じ公演を3階席で観た方から管が目立ったという意見を聞いたりして、良く分からなくなってきました。このシリーズはもう1回、本命の4階席で観るチャンスがあるので、確認してみたいと思います。

長くなったので、各幕毎のレポは分けて書きます。


スカラ座ドン・カルロレポシリーズ
初日 1幕1場 2幕 3〜4幕 15日 余韻編

公演概要

日時 2009年9月8日(火)18:00〜
会場 東京文化会館
演目 ドン・カルロ 伊語4幕版
指揮 ダニエル・ガッティ
演出・舞台装置 シュテファン・ブラウンシュヴァイク
衣裳 ティボー・ファン・クレーネンブロック
照明 マリオン・ヒューレット
合唱指揮 ブルーノ・カゾーニ
フィリッポ2世 ルネ・パーペ
ドン・カルロ ラモン・ヴァルガス
ロゴリーゴ ダリボール・イェニス
宗教裁判長 アナトーリ・コチェルガ
修道士 ガボール・ブレッツ
エリザベッタ バルバラ・フリットリ
エボリ公女 ドローラ・ザージック
テバルト カルラ・ディ・チェンソ
レルマ伯爵 クリスティアーノ・クレモニーニ
国王の布告者 カルロ・ボージ
天の声 イレーナ・ベスパロヴァイテ
フランドルの6人の使者 フィリッポ・ベットスキ、アレッサンドロ・パリャーガ、エルネスト・パナリエッロ、ステファノ・リナルディ・ミリアーニ、アレッサンドロ・スピーナ、ルチアーノ・バティニッチ

*1:私はまだ観ていません、来日公演をもう1回見る予定なので、その後で観ようと思ってます。

*2:またそれかい。

*3:8日のチケットは後から手配した関係で、どうしてもこの選択肢しか無かったんですよ。前に座りたい人他にいっぱいいただろうに、こんな奴に当たってすみません状態でした。譲って頂いた方、どうも有難うございました。

*4:こういう文脈で是々非々と言うときは、主に非が出てることを想定して言ってるわけですが。

*5:実演は緊張するせいか期待し過ぎるせいか、違和感の方を強く感じてしまうことが多いのです。期待せず行き当たりばったりで観た公演で音楽的な掘り出し物に当たった経験はまだ無いし。録音であまり期待していない音源だとすっと入り込めることがあるのですが、それも珍しいです。