京響ニューイヤーコンサート2011(殆どホールレポ)

とうとう観念して(?)京響カテゴリを作りました。本日はニューイヤーコンサートに行ってきました。前半はベートーベン7番、後半はウィンナワルツあれこれというプログラムでした。前半は後述の通り座席を変えたこともあっていまいち乗り切らなかったのですが、後半は楽しめました。以下、コンサートのレポというよりホールレポになってしまいましたが。

さて、そろそろ来シーズンを意識して、starboardはあることを画策していました。今年はシーズン途中から聴き始めたのでP席難民をした新米ファンのstarboardですが、来シーズンもこのままP席難民を継続するか、定期会員になるかの判断をしなければなりません。応援する気持ち(と毎回チケットを購入する面倒)は定期なんですが、P席の音は一度味をしめると止められない!定期で一年固定されてずっと不満だったら悲しすぎる。というわけで音を確認しておこうと思いたちました。実は京響の定期というのは、会員で正面の目ぼしい席は埋まってしまううえに、元々音が来ないと言われている京都コンサートホールですから、残ったS〜B席からその都度買うにしても、枚数が少ないので不便なうえに不満が溜まるのは目に見えているわけです。そこでさる筋経由で余りがちな法人チケットから都合して頂き、見極めをすることにしました*1。候補は、私の好きなところで2階のオケを見下ろす真横付近と、もう1枚は普通に1階の中央あたり。本日は2階オケ横です。

さてこの場所ですが、音は来ない。そして管、特に金管の解像度が低い!というか、いつもが管の音が生々しく来過ぎの場所に慣れ過ぎなんだと思います。一応最前列なんですが、3階の両翼の被っている位置なので、それも関係するかもしれません。それもあってか、ベートーベンはあまり楽しめませんでした。京響ではじめて途中一瞬寝てしまった。後半のウィンナワルツになると、曲目のためか弦が主役というか管の解像度が低い状態がしっくり来て、楽しんで聴けましたが、サウンドに特化したいつもの楽しみ方とは全く違う楽しみ方になりました。

まあこんだけなんですが、プログラム的にも細かいことを言うような趣旨でもないだろうしそんくらいにして、その後いろいろ考えさせられました。この真上の3階の両翼とその真後ろ(C,Dブロック)の音は好きなんですよ*2。それなのに何故2階は駄目なのだろう。やっぱり被りだから?それともP席の音に慣れた後だからもの足りなく思うのだろうか?今聴いたら、3階でも不満を持つのだろうか?さらには、いつも感じる「特別なサウンド」は、P席の効果なのだろうか?などと考え始めてしまいました。他の国内オケを聴いたときに感じるもの足りなさは、実はホールの効果であって、アンフェアな評価をしているのだろうか*3。いやでも、はじめて「今の」京響に触れたとき、やはり3階のその辺で聴いたのですが、本当に、あの音はいい音だった。艶々と光る丸くて大きな石のような、光沢と硬さと緻密さが快くバランスのとれた音で、衝撃だった。今聴いたらどうなるのだろう。2月のバラで買ったチケットで同じ辺りを確保しているので確認したいと思います。あと京都コンサートホール以外で聴く京響というのも近々試す予定です。よくよく思い出してみると、音響的には無策であろうどこぞの市民会館などでも聴いていますし、さらに野外で聴いても良かった記憶があるので、心配し過ぎました。

とりあえず、本日の目的としては、定期で確保してまで2階のこの辺りはナシだなーという結論となりました。後は、1階と3階の音次第ですかね。でも1階は余所の演奏聴いたときの記憶によるとそんな期待出来なさそうだし、3階Cは枚数ないから定期申し込んでも当たらないだろうし、Dは一般販売エリアの筈だけどどこに出回っているのか売ってるの見たことないし、一般で毎回買うならP席を買ってしまうわけで、来シーズンも難民を続けてしまいそうな予感がビシバシの本日でした。

2010/1/9(日)2:30pm 京都コンサートホール
京都市交響楽団特別演奏会「ニューイヤーコンサート
大友 直人(桂冠指揮者)
ベートーヴェン交響曲第7番イ長調op.92
J. シュトラウス2世:ワルツ「春の声」op.410
J. シュトラウス2世:アンネン・ポルカop.117
J. シュトラウス2世:皇帝円舞曲op.437
ヨゼフ・シュトラウス:かじ屋のポルカop.269
J. シュトラウス2世:トリッチ・トラッチ・ポルカop.214
J. シュトラウス2世:ワルツ「美しく青きドナウ」op.314

*1:あんたの執念はこわいよ。

*2:E以降はやっぱり音が来ない。

*3:しかし京都コンサートホールをこんな風に評価する人は自分の他に見かけたことがない(笑)。でもいいと思います。音量感が無い傾向がある(そのような座席が殆どである)のはその通りだけど、響きそのものは悪くないと思います。