椿姫@スカラ座(TV放送)

先日NHKで放送された椿姫の録画を鑑賞してました。

DVDを再生したら、何故か先日のスカラ座のオープニングのワルキューレの話がはじまって、しまった1週間間違えたのか?と思って諦めそうになったが、しつこく早送りしたら、幸いその後で目当ての椿姫がはじまった。良かった良かった。最初だけ見て諦めなくて良かった。ワルキューレは私とは合わなさそうと思ってしまった。何故ー!何故よりによってそこを抽出する?


さて本題の椿姫。初ライブ鑑賞前の予習のための鑑賞です。まずは歌とオケのバランス的にオケがかなり控えめな気がしました。これがスカラ座の音響効果でしょうか。前に観たドン・カルロとかではそうは思わなかったけどなあ。

カルロ君ことヴァルガスがどんくさくてモサ可愛いので、楽しく観れた。全体に不満がないのでいい感じなんだけど、初鑑賞なので贅沢言わず不満が出ないのが一番なのだが、1幕のヴィオレッタの「自由に楽しく生きよう」とかいうところはもっと軽妙さが欲しいと思ってしまった。

うーん、表現や演技が、よい意味でも悪い意味でも外さないというか紋切り型というか、久しぶりにこういう普通のオペラ観たなあ(←それはいくらなんでも偏り過ぎ)。わー、重唱なんて完全に突っ立ってるよ。

うー。踊り子の場面のローアングルから寄って撮ったカメラが酔いそう。あとHDだからか、被写体の動きが早いと画像がむにゅーっとなるのどうにかなんないのかな。

話が急展開なうえにいきなり極端だなあ。ははははは。特に前半。愛か死の2択しかないのか君達は。そして居合わせた人々の変わり身の早さがこわいよ。って、なんでいまさらこんな感想書いてるんだ。実はこれまでに触れた作品がめっちゃ偏りまくってるんですね、ハイ。大体あんなオタくさい内面をホジホジとほじくり返すような作品ばっかり観てるからさあ。

しかし、これはやっぱりあっち側の世界の話で、あっち側というのは別にパリの社交界でもなんでもなくて、教室の中心にいてスポーツとお洒落と男女交際の話に打ち興じているような層という意味で、こっち側というのはstarboardの属する、いるのかいないのか分かんない暗くて何考えてるか分かんないキモオタ層のことであるのだが、まあつまりそんな距離感を感じてしまった。つーか、「お、俺がこんな話を観ていて、い、いいのだろうか?」的な。ついつい恥ずかしくなって後ろを振り返ってしまった*1。パパ・ジェルモンの後悔だけは胸に突き刺さるな。

そいで、えっと、給仕の人がいいと思った。一瞬だけど。ゲオルギウはさすがに歌うまいね。というかコントロールすごいね。

歌劇「椿姫」ヴェルディ作曲

アンジェラ・ゲオルギウ
ナターシャ・ペトリンスキー
ティツィアーナ・トラモンティ
ラモン・ヴァルガス
ロベルト・フロンターリ
エンリーコ・コッスッタ
アレッサンドロ・パリアーガ
ピエロ・テラノーヴァ
ルイージ・ローニ
ニコラ・パーミオ
(バレエ)ミラノ・スカラ座バレエ
(合唱)ミラノ・スカラ座合唱団
管弦楽ミラノ・スカラ座管弦楽団
(指揮)ロリン・マゼール
〜イタリア ミラノ・スカラ座で収録〜
放送日: 2011年1月16日(日) 翌日午前0:40〜翌日午前4:40(240分)

*1:その自意識過剰がキモいんです!>starboardさん