パルジファル予習その3

バイロイトパルジファル(1981)の2幕を見た。で、その前に昨日書き忘れたこと。1幕でアンフォルタスがクンドリに言及するとこがもうなんか怪しくてゾクゾクしたのだが、2幕でああ成程と思って、逆に1幕のその部分のすごさに驚いた。あのアンフォルタスの人すごいね。Bernd Weiklか。オペラハマり始めの数ヶ月のときにショル爺のマイスタージンガーで聴いたので名前はよく覚えてる。今聴きなおしたら色々発見があるかな。

2幕は、パルジファルとクンドリが、私の欲しい基準からすると、もうちょいかな。このクンドリの人は音として聴くにはいいんだけど、ドラマとしては。あと花の乙女には不満が残ったなあ。まあ私の不満とかって、9割5分くらい該当しちゃうから、特殊なポイントを勝手に要求して無い々々言ってるだけだから。全体的には充分だった。

ストーリーだけど、アンフォルタスの辛さがやっぱりクるかな。あのメンバーの中で唯一汚れた自分が汚れなき者がする筈の役目を負ってるっていうのが。パルジファルはクンドリのキスで何を理解したんだろう。欲望だよね。自分が欲望を理解して初めて欲望ゆえに道を誤った者のことが理解出来るという筋書き。相変わらずのワーグナー調だなあ。ここ、だからこうじゃないんだよな。ま、そこは来年を楽しみにしましょう。あと気になるのは、なんでパルジファルなのかってことだけど、そういう話なんだからでいいような気もするけど、結局血統なんですかね。氏か育ちか。私もなんだかんだ言って現代的能力主義に毒されてるので、やっぱりこういうのは気になっちゃうな。こういう感想が出てくるということは、かなり浸れたということです。

とりあえずこれで、焦れて焦れて、ああ続きが欲しい、癒しが欲しいーって状態になったから3幕を聴く準備バッチリだ。気分はアンフォルタスだぜ!