関西二期会つばめ

行ってきました。そんで、うーん、あんまぱっとしなかったかな?一番問題だったのは、オケは結構いい音を出してるし、歌も美しい瞬間が無くはないのですが、そのバランスが悪いというか、オケが立ち過ぎていて歌が引き立たないことですかね。特に誰がってこともなくずっとその調子だったので、ホールの問題なのかなーと思いました。アルカイックホールはオペラは結構力を入れているようですが。私が思うに、ステージの左右が抜けててステージの音はそっちに行っちゃってるんじゃないかな。ま、ただの素人の印象でありますが。

一応一通りの感想。今回は名前覚えておきたい人がいなかった。マグダは、まあまあ。こんなかでは断然マシ。ルッジェーロは、ピッチがあやしくないですか。リゼットは印象なし(演技は可愛いけど)。プルニエは体でなく口で歌ってる感がどうも。ランバルドも印象があんま無い(この人は出番が少ないせいかもしれん)。他多数も、誰がどれだか区別がつかない感じ。どんな公演でも、はっとする人が一人はいるもんだけど(どんな小役でも)、なんか無かったなあ。上で書いたように、ステージ上の音が相対的に聴こえない状態だったので、聴こえてたらいつもと同じくらいの印象になったのかもしれません。そういう意味では申し訳ない評価になってるかも。あと、このクラスの公演ならこんくらい聴けたらOKというような相場があってそれ込みで評価すべきなのかもしれませんが、よく分かってない初心者なもんで、こちらもまた申し訳なし。

演出とかセットはいい。オーソドックスだけど、こんくらいしてくれれば満足という動かし方。見た目は、でも、日本人細すぎだよって思いました。近距離で見て贅肉を感じさせないくらいの細い体型だと、舞台では明らかに細過ぎるんだよなー。

オケが、いまだにどう評価していいか困惑してるところで、いい音が出てるという意味では悪くないんですよ。でも立ち過ぎだし、そのバランスの悪さのせいか舞台とのコンビネーションが悪くてバラバラな印象で。ホールのせいでどうしようもないのか、そうでないのか、もう1回このホールでオペラを観るつもりなので、そのときに確認するつもりです。

今日は超辛口ですが、それどころかここんとこ辛口評ばっかですが、あんましそういう日が続くと、自分の側が不感症になってるのを演者のせいにしてるのではないかと思ってしまうところですが、でも今日のは仕方無いんじゃないかな。

G. プッチーニ 歌劇『つばめ』
2011年5月28日(土) 16:00
アルカイックホール
指揮:寺岡清高
演出:中村敬一

マグダ:平野雅世
ルッジェーロ:根木 滋
リゼット:四方典子
プルニエ:馬場清孝
ランバルド:細川 勝
イヴェット:山守美由紀
ビアンカ:湯川夏子
スージー:谷田奈央
合唱:関西二期会合唱団
管弦楽大阪交響楽団

つばめという作品についてですが、私は近々これ見るつもりなので*1その予習を兼ねて見に行ったのですが、これはプッチーニ作品にも関わらず上演の少ないオペラだろうで、そうかもなあという印象でした。台本がイマイチかもしれません。プッチーニも台本は最初から気に入らなかったそうですが。ストーリーは椿姫+こうもりみたいで、ついている音楽は美しくて安心して聴ける感じなのですが、一言で言って「死の影のない椿姫」なのでドラマチックさに欠けるのかもしれません。別にドラマチックじゃなくてもいいんですが、ドラマチックを意図しつつそれが弱いというのが困ったところです。もう1回観たいかどうか、結構微妙な心境になってしまった。熱意がないと外国でのチケット手配なんてやってらんないぜっ*2

また見ながらしょうもないことをつい考えてしまって、純愛の相手は若くて美しい若者でないと駄目なのかとか。ステージでは人間球体みたいな人が歌ってることも多々あるオペラの世界ですが(←今日は違いますよ)、一応設定上はそういうことになってて、新顔としてダンスホールに現れるとチヤホヤされたりするので、そういうことなんですっ、たとえ舞台は球体でも(←今日は違ったんだからいいじゃないか ←球体って言いたいだけなんで放っておいて下さい)。まあ心の中に非モテエミュレータを搭載してる私としては、ついつい考えてしまうわけです。あとその愛人やってる旦那の方とも、馴れ初めのときにはそういう瞬間があったのではないかとか。まあ椿姫のときにも思ったんですけどね。うーん、こういうことを考えてしまうとイタオペ向いてないんだろうなあ。こんなことを考えさせない舞台希望です。

*1:それもちょっと怪しくなってますが。予定が不確定だったのでチケット購入を延ばしてたら、なんかオンラインで買えなくなってた。困ったなー。当日券あるだろうか。そもそも7月の公演が何故5月中に販売終わるのだ。

*2:もともと近々に観る予定ってのも、野外オペラを体験してみたいからって理由だったりしたので、それだけでもいいのですが。しかしなあ。うーむ。