オランダ人@DOB来日公演1998
あんまし社会ネタばかりやってると、ここがオペラブログであることを忘れてしまいそうなので、お盆休みに見た映像のメモです。
1998年のDOB来日公演という比較的新しめの時代のもの。DVDリリースもされているバイロイトのパルジファルで超ゾクゾクさせてくれたヴァイクルのタイトルロールに期待して観始めたのですが、この映像では、なんかイマイチだったー。あんなに演劇的で、登場した瞬間に、一瞬で胸ぐらをぐいっと掴んで舞台内世界に惹き込ませるような芸が出来る人なのに、ここでは、なんだかメリハリのない平坦歌唱に。何故?お年なのかしら?でもこの時点で56歳か。省エネ歌唱?演劇性なんかより、平坦でもずっと一定して立派な声が出ている方が喜ばれる日本公演だからかしら?
この公演は、舵取りのリリックさとエリックの熱がこもったとこ*1が割とよくて、他は及第点だけど特筆すべきものはなく・・・って感じだったかな、私的には。いつものことながら、このブログは評価ポイントが偏っているので、気にしないように。特に、美声で朗々とした声を響かせてくれるのがよいって人には、全く参考にならんと思う。
糸紡ぎの合唱で、いわゆる裁縫用の糸じゃなくてロープを撚っているのは港町出身者として説得力を感じた。合唱は良かったと思う。
オランダ人
ベルリン・ドイツ・オペラ
オランダ人:ベルント・ヴァイクル
ゼンダ:デボラ・ヴォイト
ダーラント:マッティ・サルミネン
エリック:ヨシマ・シルヴァスティ
マリー:ルネ・モーロック
舵取り:クレメンス・ビーバー
合唱:ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
管弦楽:ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
指揮:クリスティアン・ティーレマン
演出:ゲッツ・フリードリヒ
1998年1月31日/東京文化会館
*1:でも見た目はなんか細い眼鏡青年みたいで猟師っぽくない。ヘーンなの。