魔王がぼくの心臓を掴んで引き出そうとしているよ

勉強の意味も込めて*1、最近愛聴してるPodcastを紹介します。
Handelmania Podcast http://handelmania.libsyn.com/

このPodcastを購読するきっかけになったバス特集がこちらです。パーペも登場してます。
Sat, 22 April 2006 "Not -to-neglect the bassos!"
http://handelmania.libsyn.com/index.php?post_id=82768
Download
ファイルが大きいので、このまま再生せず一旦Downloadした方がいいかもしれません。一番右のアイコンから出来ます。全部で75分あります。


さてここからが今日の本題です。上の特集の19:40以降の部分に大衝撃を受けまして。例のごとくガバと跳ね起きました。

最初学校で習う魔王だとは分からなかった。何かがぶっ飛んでいて自分の記憶と結びつかなかった。いや意識して聞いたのは中学校以来なんですっかり忘れていてもおかしくないんですが、でもあの歌はなにか強烈なんで今でも歌えるくらい覚えていたのですが、なにか、全然結びつかなかった。まるで聞いたことのない歌を聴いてるみたいだった。

とにかく突然落っこちました。自分が何に惹かれているのか分からない。ムズムズする。なにかちょっと恥ずかしい予感がする。この恥ずかしいってのは、なんてのかな、ボリスの導入の台詞で照れるとかメフィストの笑い声で照れるとかああいうのじゃなくて、あれはなんていうか、あれをフルボリュームで聞いてるときに「今誰かこの部屋に入ってきたら恥ずかしいな」とかそういう外向きの恥ずかしさなんですが、そういうんじゃなくて、内向きの恥ずかしさと言いますか、自分がこの歌の何に惹かれているのか分析して解体していったら、自分でも自覚していない何かが出てきそうな、そんな予感がするのです。それはたぶん、自分が好ましく思っていない何か。若過ぎたり青臭かったり過度に叙情的だったりする何か。自覚してない感情を引き出されている。それがムズムズする。

って、ここまで書いちゃったら恥ずかしいも何もないですね。YouTubeにVer.違いも含めたファイルがありました。こちらの方がアクセスしやすいかも。ただ、衝撃度は上の音源が一番です。
Schubert - Erlkönig - Alexander Kipnis, bass (audio only)
http://www.youtube.com/watch?v=0u__MAvYrfg

上の動画の最後のインタビューに興味深い話題が出てきます。親切なYouTubeユーザのコメントより抜粋。

"Opera is a very robust Art. If I am too tender on the Opera stage I am not very good, but if I am too dramatic on the concert stage I am also not very good." For a bass, concert might be the only place where he can be delicate, soft, more inner minded.

*1:放っておくとすごい偏った経験を蓄積してしまいそうなので。