いまさらシェロー・リング/ワルキューレ

毒味の謎の文章を書いた後、シェロー・リングの続きをほんのちょっとだけ見た。そしたら何故かトリイゾってた。こ、これはアレですか?ジークリンデが持ってきたのは媚薬で、自分は飲むつもりじゃなかったんだけど、毒味をしろと言われたから仕方なく飲んで、二人で飲んじゃったので恋に落ちちゃったとかそういう読みですか。面白れー。

この設定って色々使えるぞ。例えば、姫様と騎士様に飲ませようと思って媚薬を持ってきたブランゲーネ的な立場の人がいて、毒味をしろと言われたので仕方なく飲んじゃって、三角関係になるとか?(もちろん飲む前から微妙な感情を持っていたという設定付)

部分見した印象でここまで暴走して、今日一幕通して見たらそうでもなかった。ちぇ。その印象を決めているのは音楽だけどね。またレポります。いつになるか知らないけど。

今の時点でひとつメモっておくと、ああやって比較して聴くと必ずしもヘルデンっぽい方でもないホフマンが、こうやって聴くとすごくヘルデンっぽく響くのは何故だろうということ。そりゃいつも聴いてるものがもっと「ぽくない」からだろう。こう、分析的に聴いて相対的に順番に並べた印象と、それだけで聴いた印象って違うんですよねえ。人間の感覚って不思議ですねえ。全然違う例を出すけど、例えば声に入るドライなニュアンスとか、殆どそうじゃないけどたまにちょっとだけドライな人の方が、6割方ドライな人よりもドライさが目立ったりとか。殆ど入らないけどごくたまに入る人の方が、それを耳にしたときに、あ、また入った、みたいな印象になっちゃうんだよね、全体に満遍なくそれが入ってる人よりも。何言ってるか分かります?

あともうひとつ。これ客席に届かせるための歌唱じゃないよね?こ、これが噂のバイロイトの映像収録のための舞台ってやつなのか。演技付録音て感じですね。これは好きかも。

追記

って書いた後で、オケピットが地下にあるというバイロイト特有の劇場の構造のせいで、歌とオケのバランスが違って聴こえるせいかなあと思い直したりした。でもこの前の放送で見たマイスタージンガーとかはそうでもなかったしなあ。ティレーマンのCDでリリースされてる音源(ライブ収録分)とかも、そんな印象はなかった。でもこのシェロー=ブーレーズ・リングはスタジオ録音っぽい音なんだ。どうして?