コペハンリングその後(2)

思い出しついでにこれも吐き出しておきたいと思ったので。すごく小ネタ。

黄昏の1幕のギービッヒ家のシーンが割と好きで、理由は単純で、ジークフリートがすごくいろんな顔を見せてくれるから好きなんですが。グートルーネ絡みのシーンとか、女慣れしてないジークフリートがイチコロで、胸元とか覗き込んじゃったりして、でも我に返って慌てて「いけないいけない」って顔するとことか*1、こんな顔見ちゃったら、もう何があっても許すでしょう。私的にはこの瞬間に3幕で許すのは決定してるんですよ*2。すごくちょっとしたことなんですけどね。あとこのシーンは全体にグンターに感情移入しながら見てしまうんですよ。彼がこの陽気な男が好きになっていく様子がすごく説得力がある。こう思わせるグンターは珍しいのでは。酔っ払いジークフリートはもちろん好きだ。結局自分の心情と近いからグンターに思い入れてしまうのかな。

ついでなのでこのシーン、音だけで聴いてると、ジークフリートの過去語りに付けられてる音楽がはっとするんですよ。オケを人物の心理に照らし合わせながら聴くようになって、逆にライトモティーフが浮き上がって聴こえてくるようになりました。そこだけ心理とずれるものが割り込んでくるから、すごく目立つんですよ。ここだと einzig erbt' ich den eignen Leib; と In einer Hohle がそういう風に浮き上がって聴こえます。どうせこの2つとも名前付いてるでしょう?*3

そういえばこれも書き留めておきたいんですが、前に紹介したカイベルト盤の黄昏3幕のジークフリートの過去語り*4の出だしの弦の荒っぽさにすごくハマってしまいました。前はYouTubeで見れたのに今チェックしたら削除されてた。あのタイミングで出会ったのも縁ですね。

そうそう、コペハンリング言及一段落ということで最後に書いておかなきゃいけないことが。コペンハーゲンを日本語でコペハンと略すのはたぶんうちだけです。実際にコペンハーゲンに縁のある方は「コペン」と言うみたいです。それはそれで、コペンハーゲン情報を探してる人の検索に引っかからなくて好都合なのですが。以後右舷日記でも都市としてのコペンハーゲンは「コペン」、コペンハーゲン・リングは「コペハンリング」で使い分けていきたいと思います。てゆーかこの略称、全然短くなってないことに今気付いた。

*1:その流れでブリュンヒルデに語りかけるので文脈的にもピッタリ。

*2:突っ走り過ぎですstarboardさん!

*3:勉強もせずに適当なことを書き散らかしててすいません。自分で感じて考えてアウトプットした後でないと、その手の資料に目を通す気にならないんですよ。

*4:今日は過去語り2回目だよ・・・