京都市オペラハウス騒動ウォッチ (6)

京都会館の改修以外に、周辺の整備案なども含めた報道です。

http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20110127000147
京都会館改修、著名公演誘致へ設備拡充 京都市方針

京都新聞 1月27日(木)22時9分配信
京都会館の全面改修後のイメージ図。屋根の高さを上げ、舞台の機能を拡充する

 京都市は全面改修する京都会館左京区)の整備方針をまとめた。第1ホール(2千席)の舞台面積拡張や照明音響機能を拡充し、世界的に有名なアーティストやオペラ、バレエの公演を誘致する。市が進める岡崎地域活性化の一環で、二条通沿いに飲食店スペースを設け、にぎわいを創出する。
 京都会館は1960年4月に開設され、府内初の本格的な音楽ホールとして有名音楽家のコンサートが数多く開かれてきた。
 しかし、老朽化が進む一方、95年に京都コンサートホール左京区)、98年にびわ湖ホール大津市)など周辺に新しいホールが相次いで誕生したため、第1ホールの昨年度利用率は67%とこの10年間で10ポイントも低下。「著名な音楽家が利用しない状況になっている」(市文化市民局)。
 基本方針では、06年12月に出された有識者の検討委の答申に基づき建築家前川國男氏が設計した現建物を保存改修する。第1ホールは舞台面積を拡張し、奥行き(現行12メートル)、屋根の高さ(同9・5メートル)をそれぞれ2倍にし、音響、照明も最新設備に更新。世界的に有名なアーティストの公演を呼び戻す。客席も現行2千席を確保しつつ、1席当たりのスペースを広げる。
 また会議棟1階にカフェなど飲食店のスペースを設け、中庭も屋外イベントにも対応できるよう改修する。二条通沿いに人を呼び寄せる中核施設として活用していく。
 市は2月24日まで市民意見を募集し、3月までに基本計画を策定するが、事業費は90億円程度になる見込み。市の財政難や国の補助が受けられるか不透明のため、オープン時期は決まっていない。問い合わせは市文化芸術企画課TEL075(366)0033。

最終更新:1月27日(木)22時39分

結局事業費は宛てがないみたいな書き方ですね。日経の一連の記事はもう民間委託決定みたいな書き方だったけど、やっぱしそっちに誘導したい一派がいるのだろうなあ。正直、税金で行う改修工事の仕事をしたいだけならまだ分かるけど、オペラハウスで収支がとれると思えないので、どこがそんなもの手を挙げるのかと思ってた。企画も設計も施工もその後の運営もやるからって言って引き受けて、建て逃げするくらいしか思いつかなかった。

地味にこんな記事もメモ。過去の経緯の参考に。

2006年3月24日掲載 京都建設タイムズ
京都会館の再整備 意見書素案を示す 増築・改修中心に検討 京都市
http://www.kyoto-kensetsutimes.co.jp/News/SearchNews/News_Old/Kyoto/kyoto2006-03-24-401.html
(前略)
老朽化した建物と狭隘な舞台など設備の改善を目指した検討が進められており、施設整備は、地上躯体部分の増築無しの改修「A案」、舞台部分等を拡張する改修「B案」、建て替え「C案」の三つの方向性を打ち出している。

 このほど示した意見書の素案では、三案の総合評価として「改修でも舞台周りの改善は高い水準で可能」「建築面積や高さ規制など現行の法規制では、現状の二、〇〇〇席を確保できない可能性がある」「財政面から事業費の増大は避けなければならない」などとし、AもしくはBを中心に計画立案すべきとした。