パルジファル予習その後
結局パルジファルの予習が盛り下がったままだったので、観念して、今はまだ聴かないつもりだった秘蔵音源をおろして聴いてしまった。そしたらなんか、なんとも熱が出たままというか、熱があるときみたいにダルくて茹だっててひたすら眠いような感じになってしまった。まるで自分が癒しを求めてる*1みたいだった。これは音楽がそうなっているのだろうか。
で、次はバイロイトの1981年のパルジファル(映像)を一幕だけ観た。なんだか今回はアンフォルタスに思いっきり感情移入しながら見ていることに気付いた。これは事前に音楽を聴いた時点でそうなることが決まっていたのだろうか。1幕のアンフォルタスって、3幕のトリスタン(が目覚めてからイゾルデが来ることを知るとこの前まで)に似てない?歌手の効果も大きいのだろうけど。アップになると若くて健康そうなので妙な違和感がある*2。イェルサレムが若い若い。最後期ばかり見てたので、妙な余裕と落ち着きが出てしまって*3、ワーグナー・ヒーローとしては全然ピンと来なかったけど、これなら分かる。という感想から自覚したけど、やっぱり私にとってこの部分は外せないんだ*4。小姓の一人がライアンそっくり(褒めてません)。グルネマンツは今のところ、声は大変立派だが歌ってるだけみたいに感じる。それで思いついた派生の話をするけど、日本のレビュアーって大抵声の話ばっかりしてて、本当に本当にそればっかりで、なんでだろうって思ってたんだけど、こういう感じだとああいうレビューにならざるを得ないなあって思った。なんというか、自分でもそうならざるを得ないと思って妙に納得した。別にこの人に限った話じゃないと思うけど、これをきっかけに言語化したので書いてみた。クンドリーはすごいポテンシャルを感じるけど、まだよく分かんない。このプロダクションは結構好き。実はこれまでの引きが悪くて私にとってバイロイトって駄目の代名詞化してたので(←ワグネリアンに刺される)、ちょっと見直した。明日二幕を観よう。そんでコンサート形式の三幕に備えよう。