DKTのサブスクリプション申込開始と、来シーズンの傾向と対策

今年のGWも始まってないのに我ながら何をやっているのだと思うのだが、ここんとこ来年のGWの心配をしている。というのもDKTの2012/2013シーズンのスケジュールが公表されて、サブスクリプションの受付が始まったからである。予算削減の関係で一度の訪問で観れるオペラの数は減ったのだが、バレエに加えて演劇にもハマってしまったので、どうやってサブスクリプションの6演目を埋めようかと困ることは全く無くなって、むしろ、どう絞るかを考える日々である。

さて、芸術監督と音楽監督に同時に逃げられるほどの大幅な予算削減の影響を受けて、年間計画がどう変わったかですが、これは昨シーズンからのことで、去年は時期が時期だけに書き逃していたのでそれも合わせて書くと、まずオペラは演目数が減りました。それまでは3演目が同時進行するレパートリー制だったのが、2演目に減りました。あとバレエのオケが、それまでは劇場付オケのKglカペルが演奏することは稀で近隣オケに頼んでいたのですが、オペラもバレエも全てKglカペル自身が演奏するようになりました。これ、私にとってはものすごーく有難い変更なのですが*1、新旧2つの劇場でほぼ休み無く並列進行で演目がかかっていて、しかもバレエは一日2公演あることも珍しくなく、さらにオケの人数は削られたので、メンバーの過労が心配でした。

今回はさらに公演数そのものが減っていて、昨シーズンはオペラが大幅に減った印象でしたが、今度はついにバレエと演劇の公演数にも影響が及び、それまでの一日に同演目2回という組み方もなくなりました。減った後でも、シーズン中は、バレエは2日に1回、演劇は毎日(しかも同日に2〜3演目ある日も珍しくない)という状態ではあります。オペラは2〜3日に1回くらいです。観光客としては、同演目が2回かかる時間帯で公演してもらえると、演劇を観た後にオペラorバレエとか、そういう組み方が出来るので有難かったのですが、一日に複数の演目を観れる日は稀になってしまいました。しかし新劇場が無くなるという話は、とりあえず来シーズンは免れているようです。その代わり公演数が削られているわけで、相変わらずハードにソフトが食われるという事態は続いています。


今期は、チケットの最高額と最低額は変わっていないのですが席割が大幅に見直され、私の狙い目だった2nd, 3rd balconyの舞台寄りサイド席は、元の価格によっては倍近い価格になってしまいました。しかし、DKTのサイド席は私の知っているどの劇場のサイド席よりも視界良好で、前後の人との視界の取り合いなども全く無く、そして舞台に近く迫力があるので、これは席の内容に価格が釣り合ったと表現した方が良く、単にそれまでが異様に安かったと言えましょう。それに狙い目の座席の価格が上がれば安席狙いと競合しなくても良くなるので、自分の座席確保には良い影響もあります。ま、たまにしか行けない旅行者だから、多少上がってもそんなに懐には響かないし、DKTからはもっともっと大きなものを受け取っているのでノープロブレムです。

同時に値下げされたエリアも多く、最上階の後ろの方にはこれまでの座席ランクより一段安い価格帯のエリアが新設され、2千円程度で座って観れるようになりました。立見席の値段は変更ありません。また、最高ランクの席ばかりで売れ行きが良くなかった平土間の端の方も見直され、1〜2ランク下がった価格で座れるようになりました。逆に、音も視界も良い1st balconyや2nd balconyは最後列であってもランクアップしました。最後列とその一列前の差は実質無かったので、妥当な判断だと思います。DKTは被り席の後ろの方でも音響が良いのが嬉しいです。全体に、席割りは改善されたと言えましょう。


ちなみに、DKTのサブスクリプションのバリエーション(Valgfri serie)というシリーズは、全ての公演の全ての席種から自由にチョイス出来る、とても使い勝手のよい制度です。空席状況を見ながら自分で座席指定まで出来るので、単にチケットを6枚以上買えばサブスクリプションになるという、フレキシブル極まりない制度なのでした。来シーズンからは、さらに25歳以下向けの激安サブスクリプション年金生活者向けの半額サブスクリプションなども導入されていて、工夫の跡が見えます。がんばれDKT!

*1:Kglカペルで聴いたこの間のバレエ音楽すごく良かった!!旧劇場で聴くKglカペル最高!!