第9ですよ!第9!

やっぱりこのタイミングで書いとくべきでしょう。かなり前の、ハマり出してすぐの頃の話です。
このサンプル聞いたときには、まさに度肝を抜かれました。
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ガバと跳ね起きて、amozon直行しました。心臓わし掴みにされるとは、まさにこのことでした。というわけで、これがわたしの3枚目のパペ体験でした*1。いやあ、まさか自分が第9のアルバム買う日が来るとは思ってませんでした。だって第9ですよ、第9。年末にかかってるアレですよ?*2

というのが第一印象でした。実際聴いてみたら、パーペのソロは大変に素晴らしい。特に、こんだけ男性的なのに艶があるのが絶妙です。このサンプルで聴ける歌いだしの部分は、いまだに私のマイベストパーペです。もう何百回聴いたか分かりません。


ところが、こっから感覚の話になるのですが、どうもべートーベンはいまだに苦手でして。殆どの部分は大丈夫なのですが、苦手な瞬間が必ず入るのです。これは出来るなら絵を描いて解説したいところですが、そんなことしてると今日中にアップ出来ないのでやらないことにして。

その苦手というのはですね、なんというのか、自分の中に音空間キャパみたいなものがあって、殆どのクラシック系の音楽は大体盛り上がっても30%くらいのところをうろちょろしてるものなんですが、ベートーベンの場合、90%以上を埋め尽くして、く、苦しい〜、狭い〜、出して〜、みたいになる瞬間があるんですよ。

単純に音が大きいのとは違うし、(同時に音を出している)楽器やコーラスの数が多かったりするのとも違うし、音が厚いってのとも違うし、音圧でもないし、音空間を埋め尽くしてるというのが一番しっくり来るんですよ。構成上の問題だと思うんです。演奏によるのかなと思っていくつか聴き比べてみたんですが、やっぱりあるし、ベートーベンはこの瞬間が含まれる作品が多いなあ、というかそれがベートーベンらしさ?と思っていたりします。

これが、聴く人によっては、迫力だったり快感だったりするのでしょうねえ。こういう概念て、なんか名前着いてないんですかね。いかにもありそうなんですが。

ああそうだ、よく音が厚いと言われるワグナーは、使ってる音空間が少なくて(ほどよくて)快適な人です。私の勝手な感覚によると。

いま思いついてマーラーの千人の交響曲最初のとこだけ聴いてみましたが、たまーに一瞬だけ占有率が上がる瞬間がありますが、まあ普通の範囲内というか、これともなんか違いますね。

あと電子音楽なんかで、意図的にあわゆる周波数成分を同時に出して音のシャワー状態にするってあるんですが、それではないんですよねえ。どっちかというと、そういうのは好きな方です。それはまさにシャワーで、あらゆるところに散らばってるけど空隙だらけなんです。埋め尽くしてない。

こんな感覚って、ありますか?

*1:魔笛フィガロは別カウントで。

*2:いかにも素人な偏見。