ブラナーの魔笛(3) ワタシのこと好きなの嫌いなの?
こんな質問を頂きました。
http://d.hatena.ne.jp/starboard/20091129#c1260195782
それにしても、starboardさんは結局この映画はお好きなんですか?(笑)
で、質問を見た瞬間に考えたことがこれ。
- 原作が魔笛であることとターゲットを考慮すると、よく練られてると思う。
- しかし設定先行というか、頭でっかちな感じは否めない。合格だけど特別じゃない。
- この合格だけど特別じゃない感は、同じく依頼作品のフランケンシュタインでも似たようなことを感じたので、ここがブラナー本人が好きで自主企画した作品と他人から話を持ちかけられた作品の違いなのかと思っている。
- オペラ趣味者からすると、分かってない感も強いのだろうなーと思う。まあそこはこの企画の狙いと密接に関連してるところで。
- しかし狙いなんて観客には関係ないだろう。なのに、なんでこんなことを言いたくなったかというと、やっぱブラナーを庇いたいんだろうな。だってこの映画、「オペラ好きからは評判が悪いようですね」と嬉々として言われるような映画だしな。
- 好きか嫌いかと言えば好きなんだろう。なんせこれ観なかったらオペラともパーペとも縁がなかったし、そもそも好きでなかったらこんな長文書かない。
- 嫌いかもしれないっぽく見えるのは、魔笛そのものに対する不満&苦手意識と、5段階評価の4みたいなときにねちっこく不満を書く癖(3以下は軽くスルー)のせいだろう。
- あと、好きなものほど身内感覚になって褒められない、そんなことしたら見苦しい、好きなものには辛く、嫌いなものには甘く見てやっと客観性が保てるという感覚はあるな。starboardの中身は昭和の頑固オヤジだから。
- そもそも、そうまでして保ちたい客観性ってなんだろう。感覚の話*1に客観性もクソもない。客観的であれるともありたいとも思わないけど、客観的でないと言われるのが怖いんだろうな。そこだ。
- 「好きなものには辛く」>starboardが小学生男子だったら、好きな女の子のスカートめくりしたり、いじわるしたりして、泣かしてんだろうなあ。そんで、横からやってきた優男風が優しく慰めたりしてんのを見て「ケッ。格好つけやがって」と悪態をついたに違いない。
- しかし私に好かれた側こそいい迷惑である。決して褒められないうえに、5段階評価の4でねちっこく責められるのだから。
- 何故私は好き嫌いを語るのにこの長文を経由しないと語れないのか。
*1:を主観で語ること