コペハンリング一行知識
まだしつこくリングの話してていいですか。さっき通算10回目くらいのコペハンリング鑑賞をしてたら、家人が通りがかりがてら「ジジイのアップは要らん！」と言って去っていった。ぷんぷん！
しかしコペハンリングはなんでここまでアップばかりなんだー。お決まりのパターンは、舞台に2人いるとして、どっちかが歌ってるときに、歌ってない方を首から上くらいのドアップで映すってやつね。これを交代でやられる。いや、ここまでアップにせんでも。デンマークに行くと、テレビでこんなんばっかりやってるのかな。舞台に人物が2人いたら、せめて2人が同時に見えるショットを基準にしようよ。
それはどうでもいいんですけども（いいんかい）、最近音楽についてなにか書こうと思うと、どうも照れることばっかり思いついてしまって、どうにもこうにも書けません。こういうときの逃げで一行知識でも書いてみようかなーと。はっきり言って私以外の人には全くどうでもいいネタばかりです。
- コペハンリングで酒が出てくるシーンといえば、Grant'sである。ラインの黄金の一幕のキャバレーのシーンと、黄昏のギービッヒ家のシーンに出てくる。しかも分かりやすいように大箱入り。スポンサーなのかな。ちなみにGrant'sはポピュラーなスコッチで日本でもよく流通しています。
- 黄昏でブリュンヒルデがのワルキューレロックの温室兼居間に飾っているのは、DKTサイトのアナセンのプロフィール写真である。「それジークフリートちゃう。本人。」と突っ込んで欲しかったに違いないので突っ込んでみる。相変わらず被写体深度を利用しまくった写真であることよ。この人を撮るのは苦労するわねー。
- 写真といえば、DKTサイトのソリストのプロフ写真は全て解像度がすごいので楽しい*1。starboardイチオシは、リングではアルベリヒ役のSten Byrielさんである。日本女性にウケそうな柔和な感じのオジサマなのに、この方が黄昏ではすごい格好になっている。他にもお馴染みの面々が。DKTはどこを切っても同じ人が手を変え品を変え出て来るので、小劇場っぽくて面白い。
- 黄昏でジークフリートがブリュンヒルデ強奪作戦から帰ってくるときに乗って登場するオープン2シーターの車種を調べて一行知識として書きたかったが分からなかった。ひょっとしてGraneという車種名又は愛称だったら面白いと思って調べはじめたのだが。ヘッドライトとグリル周りが特徴的なのですぐ特定出来るかと思ったが力及ばず。ご存知の方は教えてください*2。というわけでタイトル画像。これ関係者の誰かの趣味だろー。ちなみにジークフリートが代役だった回は代役の人が免許持ってなかったのでこのシーンは変更されたらしい。
- ハーゲンのミリヲタ（ミリタリーオタク）設定からもなんかネタを引っ張ってきたかったが力及ばず。
- 黄昏でラインの乙女達が出てくるのはジークフリートの夢の中という設定はアナセンのアイディアである。アナセンは世界中の劇場の演出を頭ン中にストックしていて、「バイエルンではこうで、ベルリンはああで、ブタペストではこうで、アムステルダムはああで、ローマではこうで・・・・それで、どれにする？」って言うらしい（ホルテン談）。
- ジークフリートでヴォータンが孫に会いに行くのにペストリー持参で来るというのも歌手の誰かのアイディアである（ジョンソン氏本人だったかなーよく覚えてない）。これはホルテンお気に入りの設定らしい。このエピソード聞いてホルテンめっちゃ共感型の演出家だと思った。
- 黄昏ネタが多いことから分かるように、黄昏観た後で書きました。つーか、ジジイのアップ発言に気を悪くして、カメラがまだマシな黄昏をセットして観始めたんですな。そんで全然一行知識と関係ないことを書きますが、ハーゲンの見張りの歌を美しく歌ったのを聴いてみたいです。そういう歌じゃないのは分かってるんですけど、でもあの"Gibichs Sohne wehet der Wind,"の旋律とかをめっちゃ丁寧に美しく歌ってみて欲しい。ああまた文脈を無視した変な野望が生まれてしまった。
- ついでなんで書くけど、愛を捨てたアルベリヒに子供が出来るなら、もうなんでも有じゃね？しかも母親はいいとこの奥さんだし、子供結構優秀じゃね？歪んだ育て方さえしなければ。
- ところで私の物語の楽しみ方に、2回目以降に通常投影しないような人物に投影してその人物目線で物語を見るってのがあるのだが、リングで面白いのはハーゲン目線である。他の悪役陣は大なり小なり自分の選択した結果としての運命なのだが、ハーゲンの場合生まれた時点でそのような存在だと決まっていたので投影が容易だし複雑になる。なんだか後半はハーゲン特集になってしまったな。
