あのスカラ座の音をもう一度

ついでトークですが、いまさらながら9月の音を思い出したりして、ほーっとなったりしてます。あの頃よりもオケの理解がちょっと進んだのかな。'09/03月のDKTの音を数ヶ月後に再発見して何ヶ月も浸りまくった経験がかなり効いてる気がします。いま、なんか音が思い出せるようになってるんですよ。録音とか聴かなくても。何もないところで。それで、思い出すのは、音楽の進行じゃなくて、なんていうか「サウンド」なんですよ。もちろん物理的に同じ音の再現じゃなくて私というフィルターを通した音であるとは思うんですけどね。半年前は音は記憶出来ないと思ってたのに、特に進行は記憶出来て同じ曲の別演奏を聴いたときなどに違和感となって現れるけど、でも音そのものは絶対無理って思ってたのに、この変化はなんてことでしょう!いや、こんなん皆さん最初から当たり前なんですかね?私が慣れて分かるようになったのが遅いだけ?

何が言いたいかっていうと、スカラ座の音がもう一度聴きたい!って話なんですけどね。音。音って不思議ですねえ。快楽ですねえ。とりあえずスカラに関しては、目の前で何をやっても何もやってくれなくても一向に構わなくて、あの音が快楽だと思うんですね。

あとちょっと変なことを言いますが、しかも今頃言い出すことかって感じですが、いまさらながら思うのは、近くで聴くスカラの音が良かったってことだったりします。特に評判の悪かったドン・カルロ初日の音に引き込まれたのは、そういうことじゃないかと。昨年は東京文化会館の1階3列目と、4階正面と2階サイド一番端の見切れ席(ついでにNHKホールの1階2列目も)を経験しているんですが、1階の前方なんて普通は音のバランスが良くないので避けるべきとされてる場所ですよね。でも、良かったんですよねえ。

ちなみに他のコンサートで確認するに、やっぱり一般的には好ましい場所じゃないんですよね。特に管が目立ちすぎる傾向のある場所です。でも、あのときは違ったんですよ。結局その音自体が心地よいから、寄っていても平気、むしろもっと寄りたい!って気分になるんですかね。