本当の魔笛3大不満

昨日のはネタっぽく書き過ぎました。本当の魔笛3大不満はこちらです。

  • タミーノがあの結末に相応しい主人公だと思えない。台本の問題。
  • パミーナの嘆きのシーンが生理的に受け入れ難い。ここは台本も音楽も受け入れ難い。
  • (世に出回ってる解説等で)善玉と悪玉が途中で入れ替わる入れ替わるって、んもーしつこ過ぎ。そんな珍しいか?

タミーノの件は、おとぎ話に無理矢理教訓めいたものを見出そうとする悪い癖のせいかもしれませんが、彼の存在意義って王子であることと容姿だけな気がして、どうも血筋主義とルッキズム肯定な感じがして抵抗があります。いや、血筋だけだとここまで抵抗はないな。やっぱルッキズムとの合わせ技が嫌だ。

パミーナの件は前に書いた通りです。上のタミーノの件と合わせて、このオペラはとにかく私の嫌なツボを突いてくるんですよ。こういうポイントは他の作品にもあるだろうし、特に時代が異なるとこの手の違和感につながりやすく現代的な観点からの理解だけでは不十分な面ももちろんあるだろうし、客観的に見て魔笛だけが突出して問題ってわけではないんだろうけど、でも私との相性が悪いんです。

相性と言えば、モーツァルトの音楽って、なーんか好きでないんですよ。天才なんだけど、よく出来てるんだけど、気持ちいいんだけど、なんか奇麗にまとまり過ぎっていうか、宮廷音楽風というか貴族の慰みというか、もっと直截に言うと、子供の頃にチヤホヤされて育ってそこから抜け出せなかった大人像を連想して好きでない。あー言っちゃった。まあ、この認識は単なる初期の印象なんで、この後聴き込んでいったら変わるかもしれません。つーか変わることを期待して当初の認識を書き残しておくことにします。期待してますよ、だってこれ以上のことを味わえなかったら嫌ですもん。あーでも、一皮剥ける前に死んじゃったのかなあ。35歳で夭折した人に求めるのは無理なものを求めているのかもしれない。

さて3つ目。魔笛って、解説がなんかしつこくて思わせぶりではっきりしなくてゲンナリしないですか。いや善玉と悪玉はもう分かったから。本当はフリーメーソンがうにゃららなんだけどここでは省こう・・・とか思わせぶりに書いて濁して、本当はよく分かってないんじゃないの?的なですね、とりまく環境が不満なのであります。これは魔笛そのものの筋がはっきりしないことに由来するわけですが、これに関する私なりの考察は特集後半に譲るとして、魔笛3大不満の3つ目は実に魔笛らしい不満じゃないですか。