オペラ文芸
久々の読書記録。 北欧の舞台芸術毛利 三彌 (著), 立木 耀子 (著) タイトルに惹かれて開いてはみたものの、演劇とバレエ(現代舞踏も含む)の本でした。同じ舞台空間で行われ、存在感も大きく、一体不可分な歴史があるアートフォームであるにも関わらずオペ…
いつもお世話になっている wagnerianchanさんのところで、パルジファル2幕のオーソドックスな解釈とやらを知り、驚いて書いたコメントのコピー*1。 http://d.hatena.ne.jp/wagnerianchan/20120816/1345083254 「第2幕のクンドリーの口づけ(46分15秒)の意…
なんとなくこの日の会話が頭ン中に残っていて、なんか引っ掛かっていて、今頃それに気付いたという話。いや元ネタを観ないで勝手なこと言っててすいませんが、実際に100%それに触れちゃう前に、僅かなイメージを元にあれこれ頭ン中で戯れるのは私の趣味でし…
わたしは、自分がオペラの何に惹かれているのかということを、確かに感じているのだが、そして同時に、それは多くの人がオペラに求めるものとはどうやら違うようだということも感じ取っていて、だけどいくつかの劇場や人々はそれを志向していることも気がつ…
最近まとまった記事を書けていないので、他人のふんどしで相撲をとろうということで、以前にメモっておいた文章から放出します。ワーグナーがタンホイザーの初演について書き残した文章です。「 」内は本からの引用、それ以外は私のメモ。ただのメモなんで、…
それで、上の記事を作るときのやり取りで、私にとってもとても考えさせられることがあって、それを書き残しておこうと思います。それは「オペラの魅力を一言で言うと」という問いでした。これ、読者のみなさんもちょっと考えてみて、そして、よかったらあな…
コメントへのお返事を書いてたら長くなったので、エントリを起こしてみました。 http://d.hatena.ne.jp/starboard/20111015 「ねじの回転」で検索して、うっかり下の文章を読んでしまったら、めちゃ怖かった。 http://www2u.biglobe.ne.jp/~BIJIN-8/fsyohyo/…
新年早々から物騒なタイトルですいません。物騒な表題を掲げた割には小ネタです。トリスタンとイゾルデで引っ掛かっているところのメモです。何故か私は2幕のトリスタンの行動を「自殺」と思ってしまっていて、以前にそう書いた証拠が残ってるし、デンマーク…
うー。恥ずいなあ。夜中にとち狂って書いたものって本当に恥ずいなあ。そもそもタイトルが恥ずい*1。というわけで読み返せません。めくら撃ち状態です。どんどん書いて恥ずいログを後方に流しちゃえ。昨日どうしても「反抗期は大切だネ!」で〆たかったので*…
やばいな。トリスタンのイメージが急速に固まりつつある。しかも例のごとく偏りまくった方向に。どうせこんなことを言ってるのは私だけだろう。いや、海の向うの小国にもいるか、こういう甘酸っぱいことを考えそうな人達が。トリスタンは両親を知らずに育っ…
昨日時間切れで書けなかったのだが、聴いている間どうしても考えてしまって仕方無いことがあった。それは「どうして神を呪ってはいけないのか?」ということであった。もっと言うと、「西洋の神さんは、どうして呪ってはいけない種類の神さんなのか?」とい…
他所様のコメント欄に書かせて頂いた文章の再利用です。抜粋しているので、全文を読みたい方はリンク先に。言葉足らずだったかなと思うところは注釈を足してます。ところで、最近トークしてませんでしたね。パフォーマンス以外のことを書くのに抵抗が出てし…
トリスタンの二つの側面を表す表現について、「建前と本音」とか「should be と want to be」とか書いてきましたけど、前者の方は大体合ってると思うんだけど、後者についてしっくり来てなくて、公演中に思いつきました。一番しっくり来るのは「情念」ですね…
(1)の続きです。 『ジークフリートの位置づけをはっきりさせる必要から、オペラの定番悪役ハーゲンよりももっとスケールの大きい敵対者が設定されなければならなくなった。かくしてワーグナーは、ジークフリートのハンマーで叩かれる銃床としてヴォータンを…
本を返却しなきゃいけないので、すごい勢いで抜粋メモ。コメントは後日。一部ピンポイントで賛同出来る点もあるものの、全体としては疑問な本。批判的だからちゃんとやらなきゃならないから引用が多いという面も。マンの方が私には明らかにしっくり来るのだ…
例のごとく抜粋メモを書く予定。自分宛備忘録。最近書いてる主役ネタは、薄々感じつつも、どうせとうの昔に誰か言ってるんだろうし特にいまさら言うまでもないかなと思っていたが、この本を読んだせいで、やっぱり書くべきなのかと思い直した経緯がある。
なんか出発前って忙しいですね。でも上海から帰ったら、しばらく上海のレポとその派生で今書こうと思ってることなんて忘れちゃうだろうから、出発前に吐き出しておこうと思います。さて、先日の「リングの主役は誰か?」を読んだ方はとっくに予測済だと思い…
ヴォータン ジークフリート ブリュンヒルデ 上記以外(自由回答) ワルキューレのリブレットをはじめて文章単独で自分のペースで読んだ*1。「神の意思を離れ、神の意識に背きながら、神の望むことをする英雄*2」って、ブリュンヒルデのことじゃんね。さて表…
お次は、パフォーマンス中に考えたストーリーのことなど。まず昼と夜ですが、これは日本人風に言うと、建前と本音ですね。いや、建前の方はかなり言い当ててるけど、本音ってのはちと違うな。want to be な自分と should be な自分と言うべきかな。んで、こ…
半年も前のことなのですが、これを吐き出しておかないと安心して先に進めないので、思い出しながら書いてみます。ずいぶん時間が経っちゃったんで、ちゃんと当時の心境を再現出来るかなあ。これをアウトプットしておかなかったことが気がかりで、先日の初鑑…
何をいまさらな話かもしれませんが・・・・ワーグナーの音楽は、人物の内面で、あるいは人物の間で起こったことを描いている。効果音じゃない。心理なんだ!ってこれ、知識としてはこんときに既に触れてたんだけど、それが腑に落ちたのは、コペハンリングに…
こんだけネタにしまくっておいて言うのもなんだが、ワーグナーって基本的には台本うまくないよね。いろいろ面白そうなものを仕込んではいるんだが、大多数の人に通じるような形にはなってない。なんでかというと、自意識過剰なアウトロー精神とでも言うべき…
毎度お世話になっているid:wagnerianchanさんのところのコメント欄に書いた内容ですが、こっちにもメモしておきたくなったので、多少加筆しつつ、メモしときます。 http://d.hatena.ne.jp/wagnerianchan/20100403#c1270736102私は指輪って最後まで何にもして…
あの逆転ジークフリートの続きを書きたいのだが、あれのコンセプトはイマドキのジャパニーズ・サブカルのパロディだから(笑)どんだけオペラファンに通じているかは謎であるが、意外とワーグナーファンには通じていそうな気もするが、まあそれはともかく、…
なにやら右の本格派対決を期待されていたらしいので、何を書いたら「右の本格派対決」になるのだろうと考えていた。あ、もちろん野球は分かりません。そんで2つほど方向性を思いついたのだが、一方は例のごとく恥ずかしくて書けないネタだったので、もう片…
さて今日は、ワルキューレの"Schmecktest du mir ihn zu?" についてである。私はワルキューレの一幕でこの台詞だけがさっぱり分からなくて、かなり浮いて感じていた。こんなところを読んでる人はみなさんご存知だと思うが一応書いておくと、これはフンディン…
ハーゲンのことを書くといいつつ、今日もオペラと全く関係ないことを書く。毎度々々このパターンばっかりのような気がするけど、でもオペラを観てハーゲンのことを考える機会が無かったら考えなかったことだから、そしてハーゲンと言えばこればっかり思いつ…
予告した通り、ホルテンのリングで私の一番好きな箇所について書こうと思う。ところで私は、今日書くことは本当に描かれていることなのか確信が持てないでいる。これは、私の願望の作り出した妄想で、誰もそんなつもりは無いのに、私だけが――積もり積もった…
コペハンリングについて、実は一番最初に紹介しておくべきことを書いていないことに気づいた。こんなんDVD買ってブックレット開いたら最初に書いてあるし、実に明快なメッセージであるから改めて書く間でもないと思っていたのだが、すぐそう考えて大枠を書か…
ところでジークフリートってのは、先日書いた通り社会性の無い子供が本質だと思うんだが、これを今の時代やるならアレだなと思うコンセプトがある。まあ誰でも一度は考えるようなありがちなネタだが。この話ってのは、殺人(殺ドラゴン?)マシーンとして育…