Windows XP SP3 で Bluetoothヘッドセットが使えない問題

Windows XP SP3には、Bluetoothオーディオヘッドセットが使えないという問題がある。もしかしたら、PC内蔵Bluetoothでなく外付けのUSBトグルを使うときに固有の問題かもしれないが、その辺は未確認である。

今日、必要があって久々に数年前に購入したBluetoothヘッドセットを引っ張り出し、Bluetoothを内蔵していないXPマシン、USBトグルの組合せで使用しようとしてこの問題に行き当たった。SP2まではWindows標準のままで何の追加ドライバも要らずに使えたヘッドセット2組が使えなくなっていた。SP2とSP3で挙動が異なるというのも紛らわしく情報も錯綜しているし、Q&Aサイトなどでもユーザの単純な設定ミス、理解不足の問題として片付けられていることが多いようだ。

解決には時間がかかったし、XPはもうサポートは期待出来ないだろうから、今後この情報が参考になる人もいるかもしれないので、ここに解決方法をメモっておく。

まず、原因は、OS側のBluetooth対応ドライバであるBluetoothスタックが、ヘッドセットが使うプロファイルであるA2DPに対応していないということである。単純に、Windows XP SP3が標準で対応していないという理解でもいい。

これを解決するには、A2DPに対応しているBluetoothスタックを導入する必要がある。ネット上には様々なBluetoothスタックの情報があるが、試してみると、この組合せには使えないものが多い。あれこれ試した挙げ句、結局使えたのは次の製品だった。

    • 追記1:間違って配布元であるUpdate Starの広告リンク先や自動更新チェックプログラムや広告収益のためのバンドルプログラムをインストールしないように。バンドルプログラムはインストール中に出てくる確認のチェックボックスを外すことで除外出来ます。Update Starの仕様が変わるとこの辺は変わるので、こちらで先回りして解説することは出来ませんから、各自でちゃんと読んで判断するように*1
    • 追記2:こちらで正常動作を確認しているのは、12/2010作成の version: 8.00.02(T) です。これが2010年以降の最新の配布分だと思います。他のバージョンに対しては確認していません。

少し時間が経つとリンク先が使えなくなるかもしれないので、その都度"TOSHIBA Bluetooth Stack"で検索して探して欲しい。


手順は、上のURLからファイルをダウンロードして解凍・実行する。インストールには数分はかかるので注意。途中でBluetoothバイスを接続しろと指示されるので、ここでUSBトグルを接続する。さらに待つとインストールが完了するので、この後でヘッドセットの電源を入れ、ペアリングを行う。ペアリング完了後に、コンパネからサウンドの出力先をBluetoothに選択する*2

なお、周辺問題として、ヘッドセット以外のBluetoothバイスでも、SP3にアップデートした途端に、それまで使えていたものが使えなくなる現象もあるようだ。これも上の方法で解決出来る可能性がある。似たようなタイミングでBluetoothバイスが使えなくなる場合の他の解決パターンとして、次のようなものもあった。

http://denshikogakuka.blog.so-net.ne.jp/2008-10-08

*1:Update Starのサービスを利用するなら、収益プログラムくらい貢献してあげたらいいじゃないかと個人的には思うのだが、そういう考え方が出来る人はちゃんと読んで適切に判断するので、こんなところに書くのは無駄だったりする。

*2:なお、TOSHIBA Bluetooth Stackのインストール前には、この選択画面にはBluetoothの選択肢は無かった。

*3:他の名前かもしれない。スタックのインストール後に現れた選択肢を選ぶこと。